FXを実際に始め、10万円を入金。
インジケーターというものを勉強した僕は、デモもせずに実践トレードへ。
しかし、インジケーターのことを独学しただけでは勝てないと気づく。
かくして、ネットに落ちている有益(そうな)手法をかき集める旅に出たのであった。
シンプルなロジックの手法にハマる
駆け出しトレーダーだった僕にとって、魅力的に映るのは、やっぱりシンプルな手法でした。
- やることが明確で、裁量判断が少なくて済む
- インジケーターは1つか2つ
- マルチタイムフレーム分析しないでいいとより良い
こんな手法を見つけると、めちゃくちゃそのサイトを読み込んで、すぐ実践しました。
特に、個人的に理解がしやすかった移動平均線やボリンジャーバンドを使った手法は「すぐできそう!」と思えましたし、実際にマネできました。
「成功するためには成功する人のマネをすること」当時から、こんな言葉はよくネットで見かけました。
実際にこれで利益が出せているという人が使っている手法。
それを手に入れたのだからあとはやるだけ!
この勝負、もらった。
これでもうFXトレーダーとしての成功は約束されたと思い込んだのでした。
べれた、ビギナーズラックを初体験する
僕はここで、初めてビギナーズラックというものを味わいました。
嬉し恥ずかし初体験です。(恥ずかしは違うか)
詳しくは忘れましたが、移動平均線とローソク足のプライスアクションだけを根拠にトレードする手法でした。
これがもう、面白いほど連戦連勝。
1回あたり2,000~3,000円の利益が、ゴンゴン積み上がりました。
勝率は8~9割ほどをたたき出し、僕はついにこう思いました。
FX、マスターした。
ドローダウンは突然に
未来は明るい。
そう確信していたところに訪れたのが、FXトレードの厄介者「ドローダウン」でした。
ビギナーズラックを嬉し恥ずかし初体験した僕は、つい1週間ほどでドローダウンもまた悔し悲しみ初体験することになったのでした。
勝てない、負けまくる…。同じことしてるはずなのに…!
ビギナーズラックは、その手法が相場にめちゃくちゃマッチしていただけ。
連勝することもあれば連敗することもある。
相場の雰囲気が変われば一気に機能しなくなります。
これは経験済みの方も非常に多いと思います。
「FX、マスターした」と思い込んでいた僕は、ロットも大きくし始めていたものだから、このドローダウンでこれまで得た利益はスッカラカン。むしろ大きくマイナスになってしまいました。
勝てないトレーダーの負のサイクルへ
その後はと言うと、
- またネットで新たな手法を探す
- すぐ試す
- 最初はイイ感じに勝てる
- それでずっと勝てると思い込む
- ドローダウンで手法を疑う
このような、勝てないトレーダーの典型のようなサイクルを何周もしてしまいました。
みなさんにはこんな悲しく恐ろしいサイクルに乗ってほしくありません。
時間とお金、人生において非常に重要なこの2つを相場につぎ込んでしまう日々を、年単位で続けてしまったのです。
ちょっとしたアイデアをもとにした手法まで数えたら、20個とかを余裕で超えてしまいそうなほど、数の数の手法に乗り換えまくりました。
その経験から言えることは、
「ドローダウン」はどんな手法にもあるということ。
このことを最初から覚悟していないと、FXで成功はできません。
これはまさに、失敗しまくったからこそわかった大事な大事なポイントでした。
「聖杯は存在しない」という事実
このことを別の言葉で言い換えると、つまりこういうことになります。
「聖杯」なんて存在しない。
初心者トレーダーはおそらくみんな、いつでもガンガン勝ちまくれる「聖杯」の手法があると思ってしまうもの。
「だからめちゃくちゃ爆益を出す人がいるんだ」
そう思い込んじゃうんですよね。
でも本当は、Twitterやネットでも、凄腕のトレーダーさんが「聖杯はないよ」と言っているのを絶対見かけたことがあるはず。
それでも、
「じゃあなんであなたは勝てるんだ」ということがわからなかったり、「自分には見つけられる」という謎の自信を持ったりして、聖杯の存在を信じちゃうんですよね。
僕は決してまだまだ凄腕じゃないけど、僕も言っておきます。
聖杯はないーー!!!
テクニカルを真剣に学ぶことにする
この魔のサイクルに見事乗車してしまった僕は、このままではダメだと痛感しました。
もっと、ちゃんと自分に実力をつける必要がある。
そう思い、「テクニカル分析を徹底的に学んでやろう」と改心したのです。
この判断こそが、ダメトレーダーべれたを勝ち組トレーダーにしてくれた、大きな転機となったのです。
って言えたらカッコよかったんですけどねぇ
先に言っておきますと、この後べれたはこれまたすごい時間とお金を投資し、テクニカルを自分なりに徹底的に学びます。
しかし、FXのテクニカル分析の濃さ、深さ、細かさに圧倒され、
しかも、それがトレードの成績にまったく活かせない(安定して普通に負けまくる)という経験をし、挫折してしまいます。
次回予告で完全に結論ネタバレさせていますが、それでよいのです。(本当にいいのか?)
べれたの試練はもう少し先まで続きます。
というワケで、次回はテクニカル分析をどんなふうに学び、そして打ちのめされたのか。
このストーリーを書いていきたいと思います。