「テクニカル分析をどれだけ勉強してもトレードで利益が出せない」
「チャートなんて、本当に読めるようになるの?」
僕も以前はこんな悩みを抱え、FXで稼ぐことを何度もあきらめようとしていた時期があります。
そのころは、仕事をするかたわら、時間もお金もかけてかなりテクニカル分析を学びました。
でも、一向に稼げるようにならず…。FX歴は9年目になりますが、最初の5年間は資金を減らす一方の負け組トレーダーでした。
現在はというと、テクニカル分析もファンダメンタルズ分析も一切しない無裁量手法で利益を上げています。
そこでこの記事では、
- FXにおける無裁量手法の原則
- 無裁量手法のメリット・デメリット
- 無裁量手法のルールの決め方
- 無裁量手法を実践するために必要なこと
- 僕自身が実際に現在も使っている無裁量手法
をご紹介していきます。
FX歴9年の失敗と成功の経験を踏まえて、わかりやすく書いていきますよ!
▼予想も分析もしない僕の無裁量手法▼
FXにおける無裁量手法とは何か
無裁量トレードとは、読んで字のごとく、裁量判断をしないで行うFXトレードです。
あらかじめ決めた機械的なルールを使い、主観的な判断は一切なしでトレードを行うのです。
トレードというと、「相場の流れや今後の動きを、チャート画面や市場の状況を踏まえて価格が上がるか下がるかを当てるもの」という認識が強いかと思います。
そのために、トレーダーはテクニカル分析やファンダメンタルズ分析に取り組みます。
で、見事に裏切られます。
相場は教科書どおりに動くような単純なものではありません。
だからこそ「9割が勝てない」と言われる世界なのです。
その勝てない9割に入らないためにどうすればよいか。
おそらくいろんな方法はあるのでしょうが、僕が選んだ方法は「無裁量手法」を使ったトレードでした。
- チャートを読まない。
- 分析しない。
- エントリーにも決済にも判断がいらない。
- 期待値と優位性のあるルールを淡々と毎日続ける。
それまでの裁量トレードを辞めて、このような一切の裁量を排除したスタイルのトレードを実践しています。
無裁量手法の定義と基本的な原則
文章で言ってもちょっとわかりづらいですよね。
例えば、「短期の移動平均線が中期と長期の移動平均線をデッドクロスしたら売り」というルールを決めた場合。
上のチャートの青矢印のところでショートエントリーをすることになります。
で、このパターンだとうまく利益が乗りそうですよね。
では続いて・・・
このチャートの場合。
ここでも、先のルールに従うと青矢印のところでショートエントリーすることになります。
しかしこの場合は、値動きがレンジに戻ってしまい、その後上昇していっています。このエントリーは損失となってしまうでしょう。
で!ここからが大事です!
先の「短期の移動平均線が中期と長期の移動平均線をデッドクロスしたら売り」というルールは、まったくもって今僕がテキトーに作ったルールなのですが、「このルールでトレードを行う」と決めたなら、どんな場面でもこのルールに従ってトレードを行うということがポイントなんです。
上の2つのチャートを見比べると、誰しも1枚目の勝てるパターンのところだけでトレードして、2枚目のパターンではしなくないって思いますよね。僕だってもちろんそうです。
でも、「短期の移動平均線が中期と長期の移動平均線をデッドクロスしたら売り」というルールを決めたら、それ以上の判断やルール、その場での裁量は一切入れません。
これが無裁量手法のトレードスタイルの定義です。
もし、「こんなパターンは避けたい」ということがあるのなら、そのこともあらかじめのルールに盛り込んでおかなくてはなりません。
とにかく、これと決めたルールはそのときの自分の判断で勝手に変えないこと。これが無裁量手法の原則です。
無裁量手法のメリットと注意すべきデメリット
そんな無裁量手法にはどんなイイコトがあるのか。逆にどんな欠点があるのかを説明していきます。
まずはメリットから。
- 感情の影響を受けない
- メンタルが安定する
- 成績が期待値に収束する
- トレードの経験や知識が不足していも取り組みやすい
僕が実際に無裁量手法を使ってトレードしていて、もっとも大きく感じているメリットは、「感情の影響を受けない」ことですね。これはもう圧倒的にそう思います。
自分の裁量や判断が必要なトレードは、欲と恐怖といった感情が出てきがちです。
この「感情」がトレードにとても厄介。FXで9割が勝てないと言われる理由が、この欲と恐怖の感情です。
これの感情を排除できる無裁量手法を使うことで、その他のメリットもついてきます。
あとは、「トレードの経験や知識が不足していも取り組みやすい」という部分。
機械的なルールはFX初心者でもわかりやすく、再現したトレードがしやすいです。
なので、実際にトレードで利益を出せているトレーダーの無裁量手法からヒントをもらうことで、自分でも同じトレードができる可能性が非常に高いと言えます。
僕の使っている無裁量手法は、中学生やあるいは小学生5~6年生が見ても理解でき、マネできるレベルの超簡単・機械的ルールです。
つぎにデメリットを。
- 市場の変化に弱い
- 手法を信頼していないと続けられない
無裁量手法は人間的な判断・裁量を排除しているので、市場の状況が変わったときに柔軟に対応することができません。
「極端に円安が進み、世間的にも騒がれている」「どこかの国で戦争が起きている」
こんな状況でも、あらかじめ機械的に決めたルールに従ってトレードをすることになります。
トレーダーとしての感覚や相場観に自信のある方は機械的なルールを信用できなくなることもあるでしょう。
これに関連して、「手法を信頼していないと続けられない」という部分。
これはどの手法についても言えますが、あらかじめ決めておいた機械的なルールは、その手法のパフォーマンスを信頼していることが特に大事になります。
連敗したタイミングでその手法を投げ出してしまうと、成績が悪化したところで辞めてしまうことになります。
個人的には無裁量手法がとてもお気に入り&オススメなのですが、デメリット部分も最初に知っておきましょう。
無裁量手法のルールの作り方4ステップ
原則はわかった。じゃあ、その肝心のルールはどうやって作ればいいの?
と思った方も多いと思います。
そこで、オススメの無裁量手法の作り方をお伝えします。
大きくはこの4つのステップとなります。
- 通貨ペア、時間足を決める
- エントリーの条件を決める
- 決済の条件を決める
- 過去検証する
1つずつ説明していきますね。
①通貨ペア、時間足を決める
トレードルールを決めるときに、最初に決めるべき部分です。
どの通貨ペアを監視し、どの時間足を使ってエントリーを検討するのか。
ここは主に自分の得意なもので決めればOKです。
あと、特に時間足については、自分のライフスタイルによって決めるのも大事な視点。
短い15分足や5分足といった短い時間足を監視するとなると、こまめにチャートを見ている必要があります。
逆に、1時間足や4時間足、日足などの時間足でトレードするルールにすると、仕事や家事などをしながらでもゆったりとチャートの動きを確認できます。
僕はエントリーする時間を決めてしまっています。この方法だと、その時間だけチャートを見ればいいのでお手軽ですよ。
②エントリーの条件を決める
どんなチャートの形になったらエントリーするのか。
ここをバシッとしっかり決めておく必要があります。
移動平均線のゴールデンクロスやデッドクロス、ボリンジャーバンドのエクスパンション、水平線やトレンドライン、フィボナッチリトレースメントでの反発…
などなど、この辺はもう自分の好みや使い慣れたインジケーターやラインを使いましょう。
ポイントは、複雑にしすぎないこと。
エントリー条件を複雑にして「これエントリーでいいかな?」と自分で迷ってしまうようなルールはNGです。
なぜなら、それではその都度の判断、つまり裁量が入ってしまうからです。
「ボリンジャーバンドの+2σを抜けたらロングエントリー」などと、機械的にエントリー判断を決められるルールにしましょう。
③決済の条件を決める
決済までがトレードです。…当たり前ですね。
決済ルールについてもできるだけシンプルで、そして必ず機械的に判断できるルールにしましょう。
決済の部分でも都度の自分の判断が入らなくていいルールにします。
無裁量手法なので、最初から最後まで裁量の余地はゼロにしていきましょう。
オススメは、固定pipsでの決済です。
エントリーしたら、「30pipsで損切り、60pipsで利確」などと値幅で決めてしまうのです。
これが最も裁量の余地をゼロにしやすく、迷いづらいルールになります。
また、次に書く検証についても固定pipsでの決済だと作業がとても楽になるというメリットがあります。
僕の手法も固定pips決済を採用してます。
④過去検証する
③までの部分がルールを決めるステップでした。
そしてルールが決まったら、そのルールで検証を行います。
ここが超大事。
検証の大事さ、偉大さを知っているか知らないか。
これが勝てるトレーダーと負けるトレーダーの差ではないかと、過去の自分を振り返っても思います。
確かに面倒な作業です。でも、ここをやらないとそのルールに優位性があるか、つまり勝てるルールなのかどうかわかりません。
検証ソフトを開き、決めたルールのとおり、エントリーと決済を過去のチャートで繰り返していきます。
ちなみに検証ソフトは、世界中で支持されているForex Testerがオススメです。これを持っておけば間違いない。
検証トレードは少なくとも100回、200回という数字が必要です。
これより少ないと、確率が収束せず、実際とはかけ離れた成績が出てしまうことが考えられるからです。
根気がいりますが、これで期待値プラスの手法が見つかったら、あとはそのルールを実践トレードでやるだけ。それで利益が得られるのですから、やらない理由がありません。
FXは、細かい勉強よりも、むしろ検証に努力をするものだと現在の僕は悟っています。
僕も今の手法を作った過程で3,000回を超える検証トレードをしました。
べれたのオリジナル無裁量手法
僕も実際に無裁量手法を使っています。ここまでの内容はその実際の経験を踏まえて書いてきました。
というか、現在は無裁量手法でしかトレードしておりません。
もっというと、裁量トレードが下手なだけ(笑)
そんなトレード下手な僕でも、無裁量トレードを知り、自分で納得のいく手法を作り上げたことで、利益を出すことができるようになりました。
そんな僕の手法の特徴をご紹介します。
- 使うのは1通貨ペアだけ
- 見るのは1時間足だけ
- 毎日エントリーする時間を固定
- チャートの“あるポイント”1箇所だけ見る
- 固定pips利確と損切り
という、非常にシンプルなルールになっています。
なので、自分で迷うことはもちろんないですし、FXなんて触れたこともない妻でもマネができました。
なので、僕に何かがあっても妻に伝えておけば、僕の作ったFX手法は我が家で存続していきます。
もしご興味あれば、こちらを覗いてみてください。
裁量トレードを知ると、新たな世界が見えてくるはずです。
ぜひ、あなたのトレードスタイルに取り入れてみてください。